団地内のコミュニティスペースデザイン

団地の縁側

Danchi no Engawa

ゆりの木商店街の最下層店舗群の一角に計画された
店舗奥より入口を見る。梯子上の方立に棚を渡し、御用箱を並べている。最下段は作業デスクとして活用。右に見えるのは座面高さ370の縁側。
縁側では棚も小上りも使い方次第であり、無限に多機能化する。
団地の縁側に設置された箱のなかは、御用聞きビジネスをサポートする企業の試供品及びサンプルがストックされる。アイテムは然るべきタイミングに利用者に活用され、その声が収集される。

光が丘パークタウン内、ゆりの木商店街に団地の縁側は計画された。FL+370の縁側空間ではやわらかく語らいの場が形成されることが意図されている。家事代行の手続きをする場。ママ友達や近所づき合いのご老人が近況を語らう場。食材を持ち込んでの調理代行サービスを受ける場。散歩の合間に1杯のコーヒーを飲む場。ボランティアの活動の場。住まいについて相談をする場。生き甲斐を見つける場。団地内の第2のリビングとして機能する縁側が近隣生活者の幸せづくりの一助となることを願ってこの空間は創造された。多世代の交流、B toCの架け橋。地場の笑顔の集積、これらの状況がセグメント分けされず、渾然一体となって場を成すことがしあわせにする建築に求められる条件のように思う。

所在地練馬区光が丘
竣工2011.12
施工床面積53.76㎡
First Sketch
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