大地が隆起したような建築

たがやすいえ

Cultivate House

千葉県富津市。大胆に尾根が削り取られかろうじて平地を確保した敷地にこの家は建つ。
南に鋸山(ラピュタの壁)、西に富士山、西南に伊豆大島、北に東京湾を望む四方に開けた山頂の景観である。いくつかの平坦地がある中で我々は正面にぽっかりと口を開ける海原と西日に生えるラピュタの壁を同じ視野角に収めるポイントを探り、崖の安息角に留意しながら建つべき建築の位置を設定した。その建築は削り取られた尾根を復元するかのようにどっしりと裾を拡げたように建ち、周囲の植物とともに新たな尾根を形成していくだろう。
東京と富津。二地域居住をする安息のリビングには東京湾に入港する大型船がゆっくりと行き交う。大地の色味と親和性を持たせたコンクリートの量塊は太陽の傾きにより刻々と表情を変える。その質感や表情はそのままインテリアへ貫入し吟味されたアンティーク家具とともに安寧の時間を生成する。

たがやすいえ:手に余る広大な土地を耕し育てていく。文化創造に関心を強く持つクライアント の精神を反映して、文化「culture」の語源が、耕す「cultivate」であることから

所在地千葉県富津市
構造RC造
敷地面積18,775㎡
建築面積195.35㎡
延床面積180.27㎡
Before
Before