スイシャハウス・スイシャオフィスの連作となる5戸の長屋

シミズヤマハウス

Shimizuyama House

スイシャハウス・スイシャオフィス(新建築2021年8月号)の連作として計画されたトリプレット型賃貸の5戸長屋である。
当初、既存木造のアパート2棟のリノベーションの計画で進んでいたが、複合的な要因から新築プロジェクトへ切り替わった経緯がある。その敷地形状と高低差の要件から2つのタイプのトリプレットを繋ぐ長屋形式が導かれた。うち3戸は駐車場と半地下を有し、中心の螺旋階段が上階の諸室を繋ぎ一体化するプランニング。うち2戸は1階に防音仕様の個室を有し、眺望の抜けを生かしたプランニングがなされている。双方ともに変容が見込まれる都市居住のライフスタイルに追従すべく、個室の概念は担保しつつも、余暇、趣味、仕事、日常に関するスペース利用の自由度を拡充することをイメージしている。
またスイシャハウスのコンセプトを踏襲。インナーテラスやバルコニー及び掃き出しの窓の連続により閾の曖昧化を図り居住性の向上に貢献したいと考えた。
外壁はスイシャハウス・スイシャソウコと同様の経年変化するサイディングを採用。近傍の計画も進んでいることから、面として行う開発の価値について思考を巡らせている。

所在地神奈川県川崎市
竣工2024.03
施工者栄港建設
構造木造
敷地面積259.94㎡
建築面積144.75㎡
延床面積387.43㎡