スイシャハウス・スイシャオフィスの連作となる5戸の長屋

シミズヤマハウス

Shimizuyama House

南側外観。駐車スペース、バルコニー、開口部を連続させ街路に対してオープンな印象を作る。
清水山の階段通路とスキップフロアの建築内部、スイシャハウス敷地と町並みがつながる。
C-E住戸入り口。駐車スペースと玄関土間のレベルより下階と上階が空間的につながる。
C-E2階洗面室と階段を見る。螺旋階段周囲に水回りや諸室がよりつく設計としている。ここより木製階段が鉄骨階段に切り替わる。
C-E住戸階段。玄関土間→寝室1→水回り→バルコニー→寝室2を階段より見通す設計。
C-E住戸のダイニングよりキッチン、リビング、ロフト階を見る。階段柱頂部を街灯と見立てた。
AB住戸防音室。擁壁負担軽減のために生まれたスペース。ソーホースペースとしての活用をイメージした。
AB住戸3階リビングよりバルコニーを見る
AB住戸リビングより対面のスイシャハウス、スイシャ倉庫を見る。かつての水車が回る景観をオマージュし外観の統一を図った。
夜景

スイシャハウス・スイシャオフィスの連作として計画されたトリプレット型賃貸の5戸長屋である。
当初、既存木造のアパート2棟のリノベーションの計画で進んでいたが、複合的な要因から新築プロジェクトへ切り替わった経緯がある。その敷地形状と高低差の要件から2つのタイプのトリプレットを繋ぐ長屋形式が導かれた。うち3戸は駐車場と半地下を有し、中心の螺旋階段が上階の諸室を繋ぎ一体化するプランニング。うち2戸は1階に防音仕様の個室を有し、眺望の抜けを生かしたプランニングがなされている。双方ともに変容が見込まれる都市居住のライフスタイルに追従すべく、個室の概念は担保しつつも、余暇、趣味、仕事、日常に関するスペース利用の自由度を拡充することをイメージしている。
またスイシャハウスのコンセプトを踏襲。インナーテラスやバルコニー及び掃き出しの窓の連続により閾の曖昧化を図り居住性の向上に貢献したいと考えた。
外壁はスイシャハウス・スイシャソウコと同様の経年変化するサイディングを採用。近傍の計画も進んでいることから、面として行う開発の価値について思考を巡らせている。

所在地神奈川県川崎市
竣工2024.03
施工者栄港建設
構造木造
敷地面積259.94㎡
建築面積144.75㎡
延床面積387.43㎡